世界のお客様へ、
生産プロセスのソリューションを提供し続けて、
次のブレークスルーは、経営課題の解決にまで及びます。

世界の製紙会社160社以上のお客様に、生産と経営に関するソリューションを提供します。

当社の事業は、現在、日本で80社(123工場)、海外で80社(108工場)の製紙会社をお客様として、製紙プロセスの中でも特に生産性に影響するマシン汚れと欠点・断紙の防止をテーマに、薬品・装置・方法の3つの製品によってソリューションを提供しています。主力製品には、抄紙機のドライパート向けの薬品ダスクリーン・クリーンキーパーおよび装置ミストランナー・シャワーランナーがあります。また、2022年にリリースしたSmartPapyrus1.0(欠点画像分類システム)により、膨大な中小欠点のトレンドを分類し、定量化・可視化することで、継ぎ手対象の欠点の予兆解析と、欠点発生の未然防止が可能となります。これらによって、お客様の生産性の革新的な向上はもとより、技術の伝承や生産現場の変革といった経営課題の解決に向けて、貢献を続けております。

《 世界市場への展開経緯 》
1994年〜
台湾:正隆(大園)
1997年〜
インドネシア:IKPP セラン
2004年〜
中国:景興紙業
2011年〜
マレーシア:GSPP
2012年〜
タイ:SKIC、ベトナム:VINA
2014年〜
フィリピン:UPPC、オーストラリア:Australian Paper
2017年〜
インド:Astron Paper
2019年〜
フランス:DS Smith (Rouen)
2020年〜
スペイン:DS Smith (Alcolea)
2022年〜
アメリカ:Greif (Massillon)
2023年〜
ルーマニア:DS Smith (Zarnesti)
2024年〜
ドイツ:Schonfelder

増加する世界的な紙利用、SDGs への決め手として古紙リサイクルが求められています。

当社の事業が関係する最大のマーケットは、紙です。その生産量によって当社も大きな影響を受けるわけですが、アジア・インドでの経済発展を中心に紙の需要は世界的に伸びています。とくに、IoT 化の影響は大きく、印刷用紙が減少する一方で、eコマース向けの段ボール用紙は世界中で増加しています。一方、SDGs など地球環境を守る活動の下で森林保護やプラスティックごみによる海洋汚染が訴えられる中、世界的に古紙利用促進がクローズアップされています。また2021年1月からの中国の古紙輸入禁止政策により、アメリカやヨーロッパでは古紙を積極的に利用する動きが加速しており、社会的なリサイクルの再構築や古紙利用技術の改善がさらに求められるようになってきています。

《 東南アジア・インドでは紙・板紙生産量が20年間で2倍に成長した 》
20年間で東南アジア・インドでの紙生産量が3倍に増加している
《 世界の古紙リサイクル状況は、日本に比べ進んでいない 》
世界の古紙リサイクル状況は、日本に比べ進んでいない

古紙を最適にリサイクルする独自の技術を強みに、当社の世界シェアが伸びています。

ただ、古紙リサイクルを進めていくということは、何度もリサイクルされる古紙が増えて、その汚れが蓄積し繊維の劣化が進んでますます品質が悪くなるということが懸念されます。中でも、古紙に含まれる異物、とくにガムテープやラベルなどの粘着剤が混入することによって生産そのものが難しくなり、製紙会社の負担が増えているのです。つまり、処理プロセスが増えたり、新たなノウハウが必要になったり、結果、生産効率が下がって、エネルギーコストも増加するというのです。そこで、それら生産上の諸問題、その中心となる欠点・汚れなどの問題を解決してきた当社の技術が、いよいよ世界的に欠かせないものになってきています。少なくとも、当社の現在の製品ラインナップが、段ボール原紙を初めとする板紙マシンでは、すでに日本でほぼ100%、アジア・オセアニアで70%以上という高いシェアを占めている実績がそれを証明しています。欧米市場においても、2020年にヨーロッパ、2022年にアメリカに現地法人を設立し、世界のお客様への貢献をより一層深めています。

《 国内・東アジア・東南アジア・オセアニアで高いシェアを獲得して、欧米へ進出 》
国内・東アジア・東南アジア・オセアニアで高いシェアを獲得して、欧米へ進出
《 日本で生まれた「地球に優しい紙づくり技術」は全世界に広がっている 》
日本で生まれた「地球に優しい紙作り技術」は全世界に広がっている
※マシンの停止・統廃合により実稼働数とは異なります。

製紙業界の未来に向けて、経営課題のソリューションにも及びます。

しかし、これら生産性の課題に加えて、特に先進各国の製紙会社においては少子高齢化による労働人口減少に伴い、熟練工から若手人材への技術伝承が不足するという新たな経営問題が生じています。また、働き方改革が求められる現在、働き手に対してより安心で安全な生産現場が求められています。これらは、持続可能な経済成長に伴う働き方として、一刻も早い解決が求められるようになってきています。当社は、その点についても新たなソリューションを提供しようと取り組んでおり、これまでの DSP 技術(ドライパート汚れ防止技術)による欠点・断紙ソリューションと、最新鋭 IoT 技術を融合させた統合システム “SmartPapyrus” (スマートパピルス)の構築を進めています。これは、あらゆるセンシング技術、IoT、BigData、AI を用いて、抄紙機の状態を定量化、欠点・断紙の発生を予測し、それに応じて汚れ防止薬品・装置を制御するシステムです。当社は、2022年にSmartPapyrus1.0をリリースしました。そして、お客様の工場をやがてスマートファクトリーに変貌させようと、経営課題の解決に一石を投じています。

“SmartPapyrus® ver. 1”、2020年リリース
SmartPapyrus1.0」2022年リリース